Pythonでは、エラー処理とロギングは重要な概念です。特に、logging
モジュールとraise
キーワードは、エラーを適切に処理し、問題を診断するための強力なツールです。
Pythonのloggingモジュール
Pythonのlogging
モジュールは、エラー時のログを出す方法がいくつかあります。logging.debug()
, logging.info()
, logging.warning()
, logging.error()
, logging.critical()
などがあります。これらの違いはログレベルによるもので、緊急度などに応じて設定しておけば、「開発時は debug も含めて出力」「本番では warn 以上(または info 以上)」のように出力するレベルを変更できます。
また、logging.exception()
というメソッドもあり、これは例外処理時にexcept:
の中で利用することを想定しています。しかし、実装するときに勘違いしている例をよく見かけます。
try:
int("aaa")
except Exception as e:
logging.exception(e)
上記のコードでは、エラーメッセージが2回重複して出力されます。これは、logging.exception()
が自動的に例外情報をログメッセージに追加するためです。そのため、引数に例外オブジェクトを渡すと、同じエラーメッセージが重複してしまいます。
Pythonのraiseキーワード
Pythonのraise
キーワードは、自分で例外を発生させるためのキーワードです。基本的な使い方は、「raise Exception」のように、Exceptionの後に任意のエラーメッセージを記述する形式となります。
def validate_age(age):
if age < 0:
raise ValueError("Age can't be negative")
上記のコードでは、年齢が負の値の場合、ValueErrorを投げます。
まとめ
Pythonのlogging
モジュールとraise
キーワードを適切に使用することで、エラー処理とロギングを効果的に行うことができます。これらのツールを理解し、適切に使用することで、Pythonプログラムの品質とメンテナンス性を向上させることができます。