Pythonでテキストファイルを読み込んだり書き込んだりする際、改行コードの扱いは重要な要素です。特に、異なるOS間でファイルをやり取りする場合、改行コードの違いが問題を引き起こすことがあります。
Pythonでは、open()関数のnewline引数を使って、ファイルの読み書き時の改行コードを制御することができます。
改行コードとは
改行コードは、テキストファイル内で新しい行を開始するための特殊な文字または文字列です。主に次の3つの種類があります。
- LF（ラインフィード）: Unix、Linux、Macで使用されています。エスケープシーケンスでは「\n」と表現されます。
- CR（キャリッジリターン）: 古いMacで使用されていました。エスケープシーケンスでは「\r」と表現されます。
- CRLF（CRとLFの組み合わせ）: Windowsで使用されています。エスケープシーケンスでは「\r\n」と表現されます。
newline引数の使用
open()関数のnewline引数を使うと、ファイルの読み書き時の改行コードを制御することができます。
例えば、ファイルを読み込む際には、newline引数に何も指定しないと、すべての改行コードは「\n」に変換されます。これは、LF、CR、CRLFのいずれの改行コードを使ったテキストファイルでも、Pythonでファイルを読み込んだ後は「LF（\n）」になるということを意味します。
一方、newline引数に空文字列を指定すると、改行コードは変換されず、ファイルの改行コードがそのまま返されます。
fin = open('sample.txt', newline='')
このように、Pythonのopen()関数とnewline引数を使うことで、ファイルの読み書き時の改行コードを柔軟に制御することができます。これにより、異なるOS間でのファイルのやり取りもスムーズに行うことが可能になります。