Pythonでファイル操作を行う際、with open
を使用することが一般的です。この構文は、ファイルの読み書きを行った後に自動的にファイルを閉じるため、ファイルクローズし忘れという問題を防ぎます。
しかし、同一のファイルを複数の処理からアクセスする場合や、特定のタイミングでデータを確実に書き込みたい場合には、flush
メソッドの使用が必要になります。
flush
メソッドは、バッファに保管されているデータをファイルに書き込みます。通常、ファイルがクローズされるときに自動的にflush
が実行されますが、明示的にflush
を呼び出すことで、データの書き込みタイミングを制御することが可能です。
以下に、flush
メソッドの使用例を示します。
def read1():
with open("hoge.txt", 'r') as f:
print(f.read())
def read2():
with open("hoge.txt" , 'w') as f:
f.write("hoge")
f.flush() # ここでflush!!
read1()
このコードでは、read2
関数でhoge.txt
にhoge
と書き込み、その後read1
関数でhoge.txt
の中身を表示しています。flush
メソッドを呼び出すことで、read1
関数が実行される前にhoge
が確実にhoge.txt
に書き込まれます。
以上のように、Pythonでのファイル操作においてflush
メソッドは非常に重要な役割を果たします。特に、同じファイルに対する複数の処理が存在する場合や、書き込みタイミングを制御したい場合には、flush
メソッドの使用を検討してみてください。