Pythonは、その設計哲学が明確で読みやすいコードを重視するため、多くの他のプログラミング言語で見られるswitch
文をサポートしていません。しかし、多くの条件を持つプログラムではswitch
文が便利であるため、Pythonでもswitch
文の代替手段を模索する必要があります。
Pythonでswitch
文のような機能を実現するには、if-elif-else
を使う方法と辞書を使う方法があります。
if-elif-elseを使う方法
switch
文に代わる方法として、if-elif-else
文があります。その基本構文と具体例をご覧ください。
x = 1
if x == 1:
print("x is 1")
elif x == 2:
print("x is 2")
else:
print("x is neither 1 nor 2")
ただし条件が多い場合、if-elif-else
文が長くなり、可読性が低下することがあるため注意が必要です。
辞書を使う方法
if-elif-else
文以外にも辞書を使う方法があります。少しトリッキーなやり方なので、詳しく見ていきましょう。
def case_1():
return "This is case 1"
def case_2():
return "This is case 2"
switch_dict = {
1: case_1,
2: case_2
}
x = 1
print(switch_dict.get(x, lambda: "Invalid case")())
辞書を使用したswitch
文の代替は、特に大量の条件分岐が存在する場合に有効です。コードの可読性を保てます。
Python 3.10以降で利用可能なmatch文
Python 3.10では、新たな制御文であるmatch
文が導入されました。これは、他言語のswitch
文に似た機能を提供するものです。
def http_error(status):
match status:
case 400:
return "Bad request"
case 404:
return "Not found"
case 418:
return "I'm a teapot"
case _:
return "Something's wrong with the Internet"
以上、Pythonでswitch
文を実装する方法について解説しました。Pythonでは、switch
文がサポートされていないため、if-elif-else
文や辞書を使って条件分岐をおこないましょう。