Pythonでは、デコレータを使用してクラスメソッドや静的メソッドを定義できます。一方で、通常のメソッド(インスタンスメソッド)は通常通りに定義します。
しかし、インスタンスメソッドを定義する際には注意が必要です。インスタンスメソッドをクラスメソッドのように呼び出すと、エラーの原因になることがあります。
例えば、次のようなクラスを考えてみましょう:
class MyClass:
def mymethod(self, x):
print(x)
x = 1
myclass = MyClass()
myclass.mymethod(x) # 普通の使い方
MyClass.mymethod(None, 1) # !?!?
ここで、MyClass.mymethod(None, 1)という呼び出し方は、定義した関数をそのまま使う方法です(第一引数はselfですが、関数中では使われないのでNoneでも良い)。
しかし、このような呼び出し方は、インスタンスメソッドをクラスメソッドのように呼び出すと、エラーの原因になることがあります。
この問題を解決するために、デコレータを使用して、インスタンスメソッドをクラスから呼び出すとエラーを発生させることができます。
class PureInstanceMethod:
def __init__(self, func):
self.func = func
def __get__(self, obj, objtype):
if obj is None: # クラスからの呼び出し:
raise TypeError("クラスから呼ぶなタコ")
else: # インスタンスからの呼び出し
def instancemethod(*args, **kwargs):
return self.func(obj, *args, **kwargs)
return instancemethod # メソッドを返してあげよう
class MyClass:
@PureInstanceMethod
def mymethod(self, *x):
print(x)
このように、Pythonのデコレータを使用すると、コードの可読性を向上させ、エラーを防ぐことができます。