Pythonの yield
は、ジェネレータ関数を定義する際に使用されるキーワードです。ジェネレータ関数は、イテレータを返す特殊な関数です。
def count_up_to(n):
i = 1
while i <= n:
yield i
i += 1
上記のコードは、yield
を使用したジェネレータ関数の例です。この関数は、1から n
までの数を順に生成します。
# ジェネレータ関数を呼び出してイテレータを取得
iterator = count_up_to(5)
# イテレータから値を逐次的に取得
print(next(iterator)) # 1
print(next(iterator)) # 2
print(next(iterator)) # 3
print(next(iterator)) # 4
print(next(iterator)) # 5
ジェネレータ関数と yield
の理解と活用は、特に大規模なデータを扱う際や、リアルタイムでデータを処理する必要がある場合に、とても有効です。なぜならジェネレータ関数と yield
により、大量のデータを一度にロードする必要がなく、必要なときに値を生成できるからです。
Pythonの yield
は、ジェネレータ関数の実行を一時的に停止し、後から再開も可能。これは例えば、大規模なファイルを行ごとに処理する場合や、大量のデータを小さなチャンクに分割して処理する場合に特に有用です。
def read_large_file(file_path):
with open(file_path, "r") as file:
for line in file:
yield line
上記のコードは、yield
を使用して大きなファイルを行ごとに読み込んでいます。この関数はイテレータを返し、それを使って一度に1行ずつ処理を進められるのです。一度に全行をメモリに読み込む必要がなくなり、大きなファイルでもメモリを節約しながら処理を行うことが可能になります。