Pythonのthreading.Event
を使ってスレッドを待機させ、他のスレッドからイベントを発生させると待機スレッドが再開する。この記事では、PythonのQThread
クラスを使用して、同様の操作を行う方法について説明します。
QThreadとは
QThread
は、プログラム内の一つの制御スレッドを管理するオブジェクトです。QThread
はrun()
で実行を開始し、デフォルトではrun()
はexec()
を呼び出してスレッド内でQtイベントループを開始します。
QThreadのwaitメソッド
wait()
メソッドは、以下の条件のいずれかが満たされるまでスレッドをブロックします:
1. このQThread
オブジェクトに関連付けられたスレッドが実行を完了した(つまり、run
から戻った時)。この場合、関数はTrue
を返します。
2. 指定した時間が経過した(タイムアウト)。この場合、関数はFalse
を返します。
QThreadの使用例
以下に、QThread
のwait()
とset()
メソッドを使用した簡単な例を示します。
from PyQt5.QtCore import QThread
import time
class WorkerThread(QThread):
def run(self):
print("スレッド開始")
self.wait()
print("スレッド終了")
workerThread = WorkerThread()
workerThread.start()
time.sleep(3)
print("イベント発生")
workerThread.set()
この例では、スレッドはイベントが発生するまで待機し、メインスレッドはスレッドの開始から3秒後にイベントを発生させています。
以上がPythonのQThread
を使用してスレッドを待機させ、他のスレッドからイベントを発生させる方法についての説明です。この記事がPythonとマルチスレッドプログラミングに興味のある方々の参考になれば幸いです。