PythonとQThread: イベント待ちの実装

Pythonでマルチスレッドプログラミングを行う際、特定のイベントが発生するまでスレッドの実行を一時停止する方法について説明します。具体的には、QThreadとQWaitConditionを使用して、イベントが発生するまでスレッドを一時停止し、イベント発生後にスレッドを再開する方法を示します。

QThreadとは

QThreadは、Qtフレームワークに含まれるスレッド管理クラスです。このクラスを使用すると、Pythonでマルチスレッドプログラムを簡単に作成できます。

QThreadの一時停止と再開

QThreadを一時停止し、特定のイベントが発生するまで待機させるためには、QWaitConditionクラスを使用します。以下に、その基本的な使用方法を示します。

from PyQt4.QtCore import *

class Worker(QObject):
    def __init__(self):
        QObject.__init__(self)
        self.wait_condition = QWaitCondition()
        self.mutex = QMutex()

    def run(self):
        self.mutex.lock()
        self.wait_condition.wait(self.mutex)
        # ここでスレッドの処理を再開します
        self.mutex.unlock()

    def resume(self):
        self.wait_condition.wakeAll()

上記のコードでは、QWaitConditionとQMutexを使用してスレッドを一時停止し、特定のイベント（この場合はresumeメソッドの呼び出し）が発生するまで待機させています。

まとめ

PythonのQThreadとQWaitConditionを使用すると、特定のイベントが発生するまでスレッドの実行を一時停止し、イベント発生後にスレッドを再開することができます。これにより、イベント駆動型のマルチスレッドプログラムを簡単に実装できます。