Pythonで行列の逆行列を求める際に、numpy.linalg.inv
関数を使用すると、特異行列(行列式がゼロの行列)に対してLinAlgError: Singular matrix
エラーが発生します。この記事では、そのエラーの解決方法について説明します。
numpy.linalg.invとは
numpy.linalg.inv
関数は、NumPyの線形代数パッケージに含まれており、行列の逆行列を計算するために使用されます。しかし、特異行列(行列式がゼロの行列)に対しては、逆行列が存在しないため、LinAlgError: Singular matrix
エラーが発生します。
エラーの解決方法
このエラーを解決するための一つの方法は、numpy.linalg.pinv
関数を使用することです。numpy.linalg.pinv
関数は、正則でない行列でも、逆行列のような都合のよい行列として擬逆的に正則行列のように扱えるようにして、逆行列を求めます。
以下に、numpy.linalg.inv
とnumpy.linalg.pinv
の使用例を示します。
import numpy as np
# 正方行列Aを定義
A = np.array([[ 2., -1., 0., 0.], [-1., 2., -1., 0.], [ 0., -1., 1., 0.], [ 0., 0., 0., 0.]])
try:
# numpy.linalg.invを使って逆行列を計算
inv_A = np.linalg.inv(A)
except np.linalg.LinAlgError:
print("Singular matrix")
# numpy.linalg.pinvを使って逆行列を計算
pinv_A = np.linalg.pinv(A)
このコードでは、numpy.linalg.inv
関数がエラーを発生させる場合、エラーメッセージを表示し、その後numpy.linalg.pinv
関数を使用して逆行列を計算します。
以上が、PythonでLinAlgError: Singular matrix
エラーを解決する方法についての説明です。この情報が役立つことを願っています。