MySQLでテーブルのデータを削除する際に、TRUNCATE TABLEコマンドとDELETE文のどちらを使用するべきかについて混乱しているかもしれません。これらの二つのアクションにはいくつかの重要な違いがあります。
TRUNCATE TABLEコマンドとDELETE文の主な違い:
- 実行速度:
- TRUNCATE TABLE: TRUNCATE TABLEはDELETE文よりも高速です。これは、TRUNCATEがテーブルのデータを物理的に削除するのではなく、テーブル自体をリセットするためです。ただし、外部キー制約などがある場合は制約の確認が行われるため、速度の差は縮小する可能性があります。
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DELETE文: DELETE文はテーブルの各行を1つずつ削除するため、大量のデータがある場合にはTRUNCATEに比べて遅くなります。
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トランザクションの影響:
- TRUNCATE TABLE: TRUNCATE TABLEは通常のDDL(データ定義言語)コマンドであり、トランザクションログを生成しません。そのため、トランザクションがロールバックされてもデータは元に戻りません。
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DELETE文: DELETE文は通常のDML(データ操作言語)コマンドであり、トランザクションログを生成します。これにより、トランザクションがロールバックされると変更が元に戻ります。
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権限の要件:
- TRUNCATE TABLE: TRUNCATE TABLEを実行するためには、テーブルのALTER権限が必要です。
- DELETE文: DELETE文を実行するためには、テーブルのDELETE権限が必要です。
どちらを選ぶべきか?
- 大量のデータを迅速に削除したい場合やトランザクションの影響を受けたくない場合は、TRUNCATE TABLEを使用します。
- データを逐次的に削除したい場合やトランザクションログが必要な場合は、DELETE文を使用します。
注意: TRUNCATE TABLEはリセット機能が強力すぎて、特にデータベースの初期化など、慎重に使用する必要があります。