Pythonでは、通常はネットワーク経由でAnacondaやpip等のリポジトリからパッケージをインストールします。しかし、ネットワークの接続がない閉鎖的な環境でPython環境を構築する必要がある場合もあります。そのような場合、Pythonではファイルからパッケージを環境にインストールすることができます。
この記事では、そのような状況で使用するファイル、すなわちwheelファイル（拡張子が.whlのファイル）を使ってPythonパッケージをインストールする方法を紹介します。
Wheelファイルとは
Wheelファイルは、ZIPフォーマットのアーカイブファイルです。Pythonでパッケージを配布する形式は大きく2種類あり、wheelはBuild Distributionと呼ばれる配布形式です。その名の通りビルド済みの配布物で、ユーザは所定の場所に解凍して配置するだけで使用することができます（ビルドの必要なし）。
Wheelファイルの準備
まずはインストールするパッケージのwheelファイルを用意する必要があります。PyPIのサイトからダウンロードすることができます。
Wheelファイルのインストール
ファイルを用意したら、Pythonの環境にインストールします。pipコマンドを介してインストールすることもできます。
注意点
pipに対応していないバージョンのwhlはインストールができません。例えば、cp27に対応していないpipの場合、numpy-1.14.5+mkl-cp27-cp27m-win_amd64.whlをインストールしようとするとエラーが出ます。そのため、インストールしようとしているwheelファイルがインストールしようとしている環境に適しているかを確認する必要があります。
以上、Pythonパッケージをwhlファイルでインストールする方法について説明しました。この情報が皆さんのPythonプログラミングに役立つことを願っています。