Pythonは「インタプリタ型」の言語であり、一般的にはコンパイルのプロセスを経ることなく直接ソースコードを実行可能です。しかし実際には、Pythonのソースコードは実行前に「バイトコード」と呼ばれる中間的なコードにコンパイルされます。このバイトコードが、Pythonのインタプリタによって実行されているのです。
Pythonには「compileall」という標準ライブラリが付属しています。これは、指定されたディレクトリ内のすべてのPythonソースファイルをバイトコードにコンパイルするためのモジュールです。以下のように使用します。
import compileall
compileall.compile_dir('<directory_path>', force=True)
上記のコードは、指定されたディレクトリ内の全てのPythonファイルを強制的にバイトコードにコンパイルします。
Pythonでコンパイルをおこなう理由は、主にパフォーマンスの向上とコードの保護です。コンパイルによって生成されるバイトコードは、ソースコードよりも効率的に解釈・実行できます。さらに、バイトコードはソースコードを直接公開することなく配布することが可能であり、ソースコードの保護にも役立ちます。
Pythonの標準コンパイル方法は、CPython。これよりも実行速度が早いと言われるコンパイル方法が、PyPy。他の言語との共存を可能にする方法が、Jython や IronPython、PythonNet など。これらのツールは、Pythonの基礎学習用参考書には載っていなく、上級者向けの内容と考えられます。
以上がPythonのコンパイルとライブラリについての基本的な情報です。これらの知識を活用して、Pythonのコードの実行効率を向上させることが可能です。