Pythonの開発を行う際、プロジェクトごとに独立した環境を作ることはとても重要です。特に、複数のPythonプロジェクトを同じ環境で開発する場合、パッケージのバージョン衝突が発生する可能性があります。そこで、Pythonのvenv
という仮想環境を利用することで、この問題を解決することができます。
また、venv
を使ってPythonの開発を行う際、環境変数の設定も重要な作業の一つです。環境変数は、APIキーなどの機密情報をコードから分離するために使用されます。しかし、venv
の仮想環境内で環境変数を設定する方法は一般的にはあまり知られていません。
そこで、この記事ではvenv
の仮想環境内で環境変数を設定する方法について説明します。
venvの仮想環境の作成とアクティベート
まず、venv
の仮想環境を作成します。
python -m venv [仮想環境名]
次に、作成した仮想環境をアクティベートします。
source [仮想環境名]/bin/activate
環境変数の設定
環境変数の設定にはpython-dotenv
を使用します。まず、python-dotenv
をインストールします。
pip install python-dotenv
次に、プロジェクトのルートディレクトリに.env
ファイルを作成し、その中に環境変数を定義します。
touch .env
そして、.env
ファイルを開き、以下の形式で環境変数を定義します。
API_KEY="your api key"
最後に、Pythonスクリプトからこれらの環境変数をロードするには、load_dotenv
関数を使います。
from dotenv import load_dotenv
import os
load_dotenv()
api_key = os.getenv("API_KEY")
以上が、Pythonのvenv
仮想環境内で環境変数を設定する方法です。これにより、venv
環境を立ち上げるたびに手動で環境変数を設定する必要がなくなります。また、セキュリティの観点から、パスワードや秘密鍵などの機密情報を含む.env
ファイルを共有したり、公開リポジトリにプッシュしたりしないように注意してください。