Pythonでは、try
, yield
, finally
の組み合わせが一部の開発者にとって混乱を招くことがあります。特にジェネレータと例外処理が絡むと、コードの挙動が直感的でない場合があります。
ジェネレータとfinally
Pythonのジェネレータは、yield
文を含む関数です。ジェネレータはイテレータの一種で、一度にすべての値を生成するのではなく、必要に応じて値を一つずつ生成します。
finally
ブロックは、try
ブロックの後に配置され、try
ブロック内で例外が発生したかどうかに関係なく実行されます。これは、リソースのクリーンアップなど、必ず実行する必要があるコードを記述するのに便利です。
しかし、yield
とfinally
が一緒になると、事情が少し複雑になります。例えば、次のようなコードを考えてみましょう。
def yielder_with_finally():
try:
print('yielder setup')
yield 'text'
finally:
print('yielder teardown')
このジェネレータを呼び出すとき、for y in yielder_with_finally():
やy=yielder_with_finally(); next(y)
とすると、期待通りの出力が得られます。しかし、next(yielder_with_finally())
とすると、yielder teardown
が先に出力されてしまいます。
対策
この問題を解決するための一つの方法は、yield
する場合のteardown
はfinally
を使わないことです。また、pytest
のyield fixture
では、この問題を回避するために2回yield
する実装になっています。
以上が、Pythonのtry
, yield
, finally
の組み合わせについての基本的な説明です。この組み合わせは、コードの挙動を理解する上で重要な概念です。これらの概念を理解しておくことで、Pythonのジェネレータと例外処理をより効果的に利用することができます。