Pythonのプログラミングにおいて、エラーは避けられません。しかし、これらのエラーを適切に処理することで、プログラムの安定性と信頼性を向上させることができます。そのための一つの方法が、try-except文を使用した例外処理です。
例外とエラーの違い
Pythonでは、エラーは主に「構文エラー」と「例外」の二つのカテゴリに分けることができます。
- 構文エラーは、Pythonの文法にそぐわない、プログラムが中断するエラーです。例えば、文字列と整数の減算などが該当します。
- 例外は、文法上は正しいけれども、ユーザーの入力値やネットワーク等の環境により処理が実行できない場合のエラーを意味します。例えば、存在しないファイルを開こうとした場合などが該当します。
try-exceptの基本的な使い方
try-except文は、一定範囲のプログラムに対して設定します。その基本的な構文は以下の通りです。
try:
# エラーが発生するかもしれないプログラム
except:
# 例外発生時に行いたいプログラム
tryとexceptはセットで使用します。最初にtryとexceptで囲まれた範囲のプログラムを実行し、正常に処理が完了すればexcept以下のプログラムはパスします。もしtryとexceptで囲まれた範囲で例外が発生した場合は、except以下のプログラムを実行する、という流れです。
故意に例外を発生させる方法:raise
try文の作成において、めったに起きないエラーに対して例外処理を確認したい場合もあります。そんなときはraiseを使って、明示的にエラーを発生させることが可能です。
try:
raise # 例外種類
except # 例外種類:
# 例外処理のプログラム
このraiseに例外の種類を割り当てることで、様々なパターンの例外処理に対して、適切に対応できるプログラムを作成できます。
以上がPythonのtry-except文の基本的な使い方になります。これらを理解し、適切に利用することで、より堅牢なプログラムを作成することができます。