PythonのTkinterライブラリでは、GUIアプリケーションを終了するための2つの主要な方法があります: root.destroy()
とroot.quit()
。これらの二つのメソッドは似ていますが、それぞれ異なる動作をします。
root.quit()
root.quit()
は、Tkinterのmainloop()
を終了させます。このメソッドを呼び出すと、mainloop()
の後にあるコードが実行されます。しかし、ウィジェット(例えば、エントリーウィジェットから値を取得する)とのやり取りはできません。なぜなら、インタープリタはまだ存在し、すべてのウィジェットもまだ存在しているからです。
root.destroy()
一方、root.destroy()
は、すべてのウィジェットを破壊し、mainloop()
を終了させます。mainloop()
の呼び出し後にあるコードは実行されますが、ウィジェット(例えば、エントリーウィジェットから値を取得する)にアクセスしようとすると失敗します。なぜなら、ウィジェットはもはや存在しないからです。
まとめ
root.quit()
とroot.destroy()
の主な違いは、root.quit()
がGUI関連のイベントループのみを停止し、root.destroy()
がすべてのウィジェットを破壊し、GUI関連のイベントループを停止することです。したがって、プログラムを完全に終了させたい場合はroot.destroy()
を、プログラムを一時停止させたい場合はroot.quit()
を使用します。