Pythonのre
モジュールは、Perlの正規表現マッチング操作と同様のものを提供します。このモジュールを使うと、文字列が特定のパターンにマッチするかどうかを検査できます。
正規表現では、特殊な形式を表すためや、特殊文字をその特殊な意味を発動させずに使うために、バックスラッシュ文字 (‘\’) を使います。しかし、このバックスラッシュの使い方は、Pythonの文字列リテラルにおける同じ文字の使い方と衝突します。
例えば、リテラルのバックスラッシュにマッチさせるには、パターン文字列として ‘\\\\’ と書かなければなりません。なぜなら、正規表現は \\ でなければならないうえ、それぞれのバックスラッシュは標準のPython文字列リテラルで \\ と表現せねばならないからです。
Pythonの文字列リテラルにおいて、バックスラッシュの使用による不正なエスケープ文字がある場合は、SyntaxWarning
が発生し、将来的にはSyntaxError
になることにも注意してください。これを解決するには、正規表現パターンにPythonのraw文字列記法を使います。
import re
# raw文字列記法を使わない場合
pattern = "\\d+"
text = "123"
match = re.search(pattern, text)
print(match.group()) # 出力: 123
# raw文字列記法を使う場合
pattern = r"\d+"
text = "123"
match = re.search(pattern, text)
print(match.group()) # 出力: 123
上記のコードでは、raw文字列記法を使うことで、バックスラッシュをエスケープする必要がなくなり、正規表現が読みやすくなります。
このように、Pythonのre
モジュールとエスケープシーケンスの理解は、正規表現を効果的に使用するために重要です。これらの知識を活用して、Pythonでの文字列処理をより効率的に行いましょう。