Pythonの.format()
メソッドは、文字列の整形に非常に便利な機能ですが、これがユーザー制御の文字列で使用されると脆弱性が生じる可能性があります。
例えば、次のようなコードがあるとします。
class API(object):
def __init__(self, apikey):
self.apikey = apikey
def renderHTML(self, templateHTML, title, text):
return (templateHTML.format(title=title, text=text))
このAPIは、ユーザーが自分のテンプレートとフォーマット文字列を使用してHTMLにユーザーデータをレンダリングすることができます。しかし、悪意のあるユーザーがテンプレート内のフォーマット文字列プレースホルダーを操作するとどうなるでしょうか?
if __name__ == '__main__':
a = API(config['API_KEY'])
print(a.renderHTML(sys.argv[1], "Vuln web render App", sys.argv[2]))
このアプリケーションは、テンプレートのフォーマット文字列プレースホルダーにペイロードを注入しようとします。これにより、攻撃者は機密情報にアクセスする可能性があります。
したがって、Pythonの.format()
メソッドは、ユーザー制御の文字列で使用するときには注意が必要です。これは、文字列のフォーマット関数がオブジェクトの属性にもアクセスできるため、データが漏洩する可能性があります。
この問題を解決するための一般的なアプローチは、プログラムの一部としてフォーマット文字列を常に指定し、データ文字列をフォーマット文字列として使用しないことです。これにより、ほとんどのフォーマット文字列の脆弱性が解決されます。
以上、Pythonの.format()
メソッドに関する脆弱性についての記事でした。Pythonを安全に使用するためには、このような脆弱性を理解し、適切な対策を講じることが重要です。