Pythonのdocstringは、コード内で文字を記載する際の方法の一つです。コメントとは異なり、docstringはいくつかの役割があります。
docstringとは
docstringは、コード内で文字を記載する際の方法の一つです。#
を入れることでそれ以降がコメントとなり、コメントはコード内で無視されます。一方、"""
で囲うことでdocstringとなります。
docstringはコメントとは異なり、いくつかの役割があります。モジュールやクラス、関数の説明文 (__doc__
属性)、対話的なテスト (doctest)の実行、コーディング時の利用などがあります。
docstringの利用
docstringを記載した場合、関連付けられた関数などはその内容の属性を得ているため、エディタやhelp関数などでその記述内容を表示できます。これは、ソースコードを直接見る際の利用に限られるコメントとは異なります。
また、ドキュメント作成に使用されるSphinxなどはdocstringを構文解析することでドキュメントの自動生成を行うことができます。
docstringの記載スタイル
docstringの記載スタイルにはいくつかのスタイルがあります。主にPythonのコーディングスタイルガイドであるPEP 8とdocstringのスタイルガイドであるPEP 257によって記載方法の基本ルールが定められています。
また、ガイド以外の記載スタイルにはreStructuredTextスタイル、Googleスタイル、NumPyスタイルなどがあります。
まとめ
Pythonのdocstringは、コードの説明を行うための重要なツールです。適切に使用することで、コードの可読性を向上させ、保守性を高めることができます。また、ドキュメンテーションの自動生成など、開発効率を向上させるためのツールとしても利用できます。