OpenCVは、エラー内容に応じたエラーコードを定義しているだけでなく、エラーメッセージ表示機能、例外処理機能を提供しています。これらの機能を理解することで、開発者はエラーメッセージからソースコードのどの箇所でどのような問題が起きているかを把握できるようになります。
OpenCVで定義されるエラーコードの一部を以下に示します。
- StsOk0: 正常
- StsBackTrace: BackTraceのための疑似的なエラー
- StsError: 不明なエラー
- StsInternal: 内部エラー
- StsNoMem: メモリ不足
- StsBadArg: 不正な引数/パラメータ
- StsBadFunc: 非サポートの関数/機能
- StsNoConv: 収束しない場合のエラー
- StsAutoTrace: AutoTraceの呼び出し
- StsNullPtr: ヌルポインタが渡ってくるべきでない箇所でヌルポインタが渡された
OpenCVのエラーメッセージ表示は、CV_Error
マクロを用いることで容易に記述することができます。このマクロの第一引数はエラーコード、第二引数はエラーメッセージの文字列です。
CV_Error(cv::Error::BadNumChannels, "Unsupported channels count")
この例ではエラーコードとしてBadNumChannels
を指定しており、以下のようなエラーメッセージが表示されます。
OpenCV Error: Bad number of channels (Unsupported channels count) in hoge, file fuga.cpp, line 12
このエラーメッセージは以下のような意味を表しています。
- Bad number of channels: エラーコードに対応した文字列。この例では
BadNumChannels
に対応した文字列。 - (Unsupported channels count):
CV_Error
マクロの第二引数に指定した文字列 - in hoge: エラー発生関数。この例では
hoge
関数内でエラーが発生したことを表す。 - file fuga.cpp, line 12: エラー発生したファイル名と行番号。この例では
fuga.cpp
の12行目でエラーが発生したことを表す。
以上の情報を利用して、PythonとOpenCVを使用した開発において、エラーメッセージを適切に理解し、問題の解決に役立てることができます。