Pythonのmatplotlib
ライブラリには、2次元のベクトル場を描画するためのquiver
関数があります。しかし、この関数を使ってベクトル場を描画すると、ベクトルの大きさがそのまま矢印の大きさに反映されてしまい、見づらい場合があります。
そこで、ベクトルの大きさを正規化することで、すべての矢印の大きさを一定にする方法を紹介します。以下に、ベクトルの大きさを正規化するコードを示します。
import numpy as np
# ベクトルの成分
U = ...
V = ...
# ベクトルの大きさで成分を割ることで正規化
U_normalized = U / np.sqrt(U**2 + V**2)
V_normalized = V / np.sqrt(U**2 + V**2)
このようにすると、U_normalized
とV_normalized
は正規化されたベクトルの成分となります。これらをquiver
関数に渡すことで、正規化されたベクトル場を描画することができます。
import matplotlib.pyplot as plt
# 矢印の位置
X, Y = ...
plt.quiver(X, Y, U_normalized, V_normalized)
plt.show()
この方法を用いると、ベクトルの方向はそのままに、すべての矢印の大きさが一定になり、ベクトル場の視覚的な解釈が容易になります。ただし、この方法ではベクトルの大きさの情報が失われてしまいます。ベクトルの大きさの情報を保持したまま視覚的に解釈しやすくするには、矢印の色をベクトルの大きさに対応させるという方法もあります。.