Pythonで引数と戻り値の型を明示する方法

Pythonでは、引数や戻り値の型を明示することが可能です。この記事では、その方法について詳しく解説します。

型を明示する意義

Pythonでは、引数や戻り値として想定される型を明示することで、コードの可読性と保守性を高めることができます。ただし、型を明示することは、処理として型安全性を保証するものではありません。つまり、明示した型以外の値が変数に代入されても通常通り処理されます。

Pythonでは、変数の型についての注釈 (アノテーション)を記述するための記法としてアノテーション記法が用意されています。次のように記述することで変数の型を明示することができます。

a: int = 10
b: bool = True
c: str = 'Hello'

この記法を用いて、関数の引数も型を明示できます。

def func(a:int, b:bool, c:str):
    print(a,b,c)

関数の戻り値については次のように表現します。

def func(a:int, b:bool, c:str) -> int:
    return a * 10

戻り値が無い場合は次のようにします。

def func(a:int, b:bool, c:str) -> None:
    print(a,b,c)

アノテーション記法を用いるとコードの可読性が上がります。しかし、アノテーションは処理には影響せず、型安全性は保証されないので注意が必要です。