Pythonでは、プログラムが予期しない状態に遭遇したとき、それを「例外」として検出します。例外を自発的に発生させるには、raise
文を使います。
raise
文の基本的な使い方
Pythonにおけるraise
は、自分で例外を発生させるためのキーワードです。基本的な使い方は、「raise Exception」のように、Exceptionの後に任意のエラーメッセージを記述する形式となります。
def validate_age(age):
if age < 0:
raise ValueError("Age can't be negative")
validate_age(-1)
このコードでは、年齢が負の値の場合、ValueErrorを投げます。
raise
を活用した例外処理の実践
入力値チェックの例外処理
入力値のチェックは、プログラムが適切に動作するための重要なステップです。不適切な入力値が関数やメソッドに渡されると、予期せぬ動作やエラーを引き起こしてしまいます。
def square_root(x):
if x < 0:
raise ValueError("x cannot be a negative number")
return x ** 0.5
print(square_root(-1))
この関数は、引数 x の平方根を返しますが、 x が負の値の場合、ValueErrorを投げます。
ファイル操作中の例外処理
ファイル操作はエラーが発生しやすい作業のひとつです。例えばファイルが存在しない、あるいは読み取り権限がない場合などが挙げられます。
def read_file(file_path):
try:
with open(file_path, 'r') as file:
print(file.read())
except FileNotFoundError:
raise ValueError("ファイルが見つかりません。")
read_file('non_existent_file.txt')
このコードは、指定されたパスにファイルが存在しないと、ValueErrorを投げるものです。
以上がPythonのraise
文の基本的な使い方とその活用例です。適切なエラーメッセージを提供することで、問題の特定と修正が容易になります。